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Seminar

第3回デザイン x ビジネス x アントレプレナーシップの未来を考えるセミナー「社会課題(WHY)とイノベーション(HOW)を実現する『進化思考』」を開催しました

2019年12月16日

九州大学芸術工学研究院、ビジネススクール(QBS)、アントレプレナーシップ・センター(QREC)は第3回デザイン×ビジネス×アントレプレナーシップの未来を考えるセミナーとして、株式会社NOSIGNER創業者・代表取締役の太刀川 英輔氏をお迎えし、「社会課題(WHY)とイノベーション(HOW)を実現する『進化思考』」をテーマにお話を伺いました。会場には学内外から65名ほどの参加者を迎え盛況となりました。以下、本学大学院芸術工学研究院の徳久悟が当日の様子をお伝えします。
太刀川 氏は慶應義塾大学工学部在学中、建築を専攻し、形態(how)と関係性(why)の観点からデザインについて独自の理論を構築しつつ、各種デザインプロジェクトを推進しています。

冒頭、セミナーにおけるトピックを来場者から募集し以下4つが選定されました。
● Why – 社会課題をどれだけ深堀りしつつクライアントと話すのか?
● Why – 自分から取り組んでいる課題と解決方法
● How – 自分のビジネスモデルに固有性を出す方法
● What – デジタル市役所をどうデザインするか?

トークセッションでは、太刀川氏のデザインに関する視点、進化思考の方法論を紹介していただきながら、上記トピックへの回答をしていただきました。進化思考の方法論は、4つの関係と8つの変異で構成されます。

●関係01 解剖 – 一度解剖することで、すべての形の役割を確認する
●関係02 生態系 – エコシステムのすべてのアクターを考慮する
● 関係03 系統樹 – 進化図を書くことで、前例と目的を知る
● 関係04 未来予測 -フォアキャストとバックキャストで考える

● 変異01 欠失 – 要素の欠失
● 変異02 融合 – 概念の融合
● 変異03 代入 – 入れ替え
● 変異04 同化・擬態 – 似せる、溶け込む
● 変異05 転移 – 移す、場所の変更
● 変異06 変形・変質・先鋭化 – 大きさ・形状・色
● 変異07 反転 – 鏡像・逆転
● 変異08 組織化 – 群体化・集合化

プレゼンテーションに続く質疑応答セッションでは、 倫理とデザインの関係をどう考えるか、 進化思考がうまく機能しなかった事例や制約とは?など多数質問が寄せられ、大変熱気あふれるセミナーとなりました。

 

登壇者
太刀川 英輔 Eisuke Tachikawa
NOSIGNER 代表。慶應義塾大学特別招聘准教授。デザインストラテジスト。ソーシャルデザインの社会実装と、知と発想を生物の進化から学ぶ「進化思考」によるイノベーター教育の目標のために活動する総合的なデザイナー。グッドデザイン賞金賞など100以上の国際賞を受賞。また多くの審査員を歴任する。SDGs に代表される社会課題に関わる数多くのプロジェクトを成功させ、デザインで社会を進化させる活動を続けている。

太刀川 英輔氏
徳久 悟准教授
セミナー中、参加者同士ディスカッションの様子

日時

2019年12月16日18:30-20:30

場所

九州大学大橋キャンパス デザインコモン2F

福岡市南区塩原4-9-1

Member

  • 徳久 悟 九州大学大学院芸術工学研究院

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