九州大学大学院芸術工学研究院2016年より毎年主催しているGlobal Goals Jam(以下GGJ)は、社会課題をデザインの力で解決策を提案する2日間のデザインチャレンジのワークショップです。そのGGJに2016年から2020年まで毎年参加するデザイナーがいます。テンポラリ耶⾺渓の代表福⽥まやさん(奈良県出身)です。福田さんは、関⻄や関東の広告代理店などでデザインの仕事に従事されていました。⼩学⽣の頃から遊びに来ていた耶⾺渓に魅了され、結婚後の2012年に居住地を耶⾺渓に移しました。
福⽥さんは常に社会課題をデザインで解決しようとするチャレンジャーです。今回は、彼女の企画の新しいプロジェクト「耶馬渓トンネルホテル」を紹介したいと思います。2018年のGGJのチームリーダーの一人であった福⽥さんと、そのチームをサポートした福岡市役所の野口真一さんのコラボレーションから派生し、GGJから生まれたアイデアに参加者のネットワークを加えて強化された新しいビジネスです。
「耶馬溪トンネルホテル」とは、2021年2月11日〜13日の3日間のみ開催された、開通前のトンネルにキャンピングカーで車中泊できるという珍しいイベントです。本イベントは、新型コロナウイルスの影響で繁忙期の大幅な観光客の減少や、大規模施設の閉店など耶馬渓地域にとって負の連鎖が続いていることに対して、地域を盛り上げるべく発案された企画です。地元のあらゆる産業を盛り込んだ体験や、地元飲食店の品を飲食できる旅として実施されたのがこのイベントです。
建築家の佐野文彦氏がトンネルの内部をプロデュースし、そこには特別に設計された巨大なテーブルや、寛ぎのための空間が点在。また、大分県臼杵市からケータリングサービス「USAMI finefood and cuisine」を招聘し、耶馬渓・中津の食材を使ったスペシャルディナーが用意されました。ディナー終了後はバーテンダーによるオリジナルカクテルや、地元の焼酎耶馬美人などの提供もありました。DJタイムもあり、参加者はトンネル内で反響しあう音楽を楽しむことができました。さらに朝食は、有機農法を続けてきた下郷農協の牛乳や小麦粉を使ったベーカリー、耶馬溪の蜂蜜、山の上で焙煎された香り高いコーヒーなどオーガニックな地域の恵みを体験することができました。
「耶馬溪トンネルホテル」実施要項
日時: 2021年2月11日~13日(いずれかの日程で1泊2日)
会場: 大分県中津市耶馬溪町 中津日田道路 耶馬溪道路区間
定員: 宿泊/各日35人、中津市民限定のディナータイムのみ/各日10人
料金: キャンピングカー1台(定員4人)につき2万5000円、夕朝食1人につき1万円(小中学生7000円)、中津市民限定のディナータイム1人につき7000円(小中学生5000円)
チェックイン・チェックアウト: チェックイン17時30分、チェックアウト翌9時
■公式プレスリリース(PRTimes)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000072619.html
■記事掲載
https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1300412.htmlhttps://kuruma-tabinavi.com/article/362/
https://oita.keizai.biz/release/58723/
https://www.kensetsunews.com/archives/529493https://yutosoken.com/wp/2021/01/15/yabakei-2/
https://www.excite.co.jp/news/article/Prtimes_2021-01-15-72619-1/
https://no-vice.jp/article/9475/https://news.yahoo.co.jp/articles/e301706e75103a0a442229d7a63661bc5a5ba546
https://www.travelvoice.jp/20210118-147942
場所
大分県中津市耶馬溪町 中津日田道路 耶馬溪道路区間
Member
- 張 彦芳 九州大学大学院芸術工学研究院
- 稲村 徳州 九州大学大学院芸術工学研究院