九州大学は、約半世紀前の日本では類例を見ない芸術工学部を擁する大学です。芸術工学とは、前身の九州芸術工科大学開校時にはじめて出現した学問分野で、当時からの強みであるデザインの力を用い、新しい時代の人材教育から社会の多様で複雑な諸課題まで提案を行っています。それらの成果ひとつひとつを社会へ還元し、人類が幸福で豊かな社会を実現していくことを芸術工学研究院では目指しています。
社会のかつてない変化の中に、九州大学大学院芸術工学研究院は、常にデザインに対する社会の役割を俯瞰的に探り、イノベーション創出とそれによる経済と社会の発展を推進してきました。2020年11月に「KYUDAI GEIKO INNOVATION MONTH」として、産民間学を巻き込んで、多様な方面からデザインの力で新しい価値創造の可能性を探るべく、多くのイベントを開催しました。
国公立デザイン系大学会議 (11月7日)
国公立デザイン系の参加大学22校が対面またはオンラインにて一同に会し、年に一回総会を開催し、デザイン教育・研究について議論しています。今回は「コロナ・新しい生活様式とデザイン」をテーマに情報共有や今後に向けた意見交換が活発に行われました。
SDGs Design International Awards2020最終プレゼンテーション・表彰式(11月10日)
2019年に設立されたSDGsデザインインターナショナルアワードは、今回も世界中の学生からデザインアイデアを募集し、世界中1563の方がライブを視聴する中、ファイナリストによる最終プレゼンテーションおよび表式が行われました。
芸工祭(11月13日-11月15日)
九州大学大橋キャンパスで行われる九州大学芸術工学部の学祭で、今年は史上初のオンライン開催を試みました。
デザイン学セミナー『Post-Speculative Biologies 』(11月20日)
芸術工学研究院では、デザインの体系化を目的としデザイン学の基礎論に取り組み、継続的にデザイン学セミナーを開催しており、今回はバイオ・アーティストのGeorg Tremmel氏をお招きしました。
オンラインシンポジウム 『アジアにおけるメディア芸術のこれからについて語り尽くす!』(11月22日)
今回で20周年を迎える福岡発のメディアアートコンペティション「アジアデジタルアート大賞展FUKUOKA(ADAA)」の審査員をお迎えし、デジタルアート&デザインの変容とその未来、クリエイターを支援するコンペティションの役割について、議論しています。
日中デザイン会議(11月29日)
中国5大学と日本3大学がオンラインで連携し、各大学のデザイン教育に関わる歴史や取り組み紹介意見交換がなされ、新たなデザインの領域や価値を創造するための連携を深める場となりました。
アジアデザイン会議(11月29日)
デザイン教育に携わる日本含め7ヵ国のアジアの大学がオンライン上で意見交換がなされ、広くアジアのデザイン系大学が連携することで、新たな学術研究分野の創出を目指すことなど、幅広いトピックが取り上げられました。
九州大学大学院芸術工学研究院は、これまで50年の経験を活かし、さらに、新たなデザイン領域へ学術的、実践的にアプローチします。国際連携から多様な価値観を包摂し、社会課題解決のデザインを実践とともに、次世代イノベーションの創出を目指して挑戦し続けます。
日時
2020年11月7日-29日
お問い合わせ
九州大学大学院芸術工学研究院研究院長戦略室