2019年3月24日〜30日に九州大学大学院芸術工学研究院の斉藤一哉研究員、KID NEXT運営チームでオーストラリアのシドニー大学、ニューサウスウェルズ大学の工作工房を中心に視察を行いました。
シドニー大学のMichael Muir先生に学内の工作工房であるDMaFをご案内いただきました。DMaFでは、数十台の3Dプリンターやレーザーカッターなどの新しい機材に加え、木工、金工といった古くからの機材が同じ空間にあり、デジタルとアナログが共存しながらものづくりできる環境が整備されていました。工作工房内には外部で活躍するアーティストも配置することで、ものづくりに対して常に新しい風をいれる仕組みがありました。
ニューサウスウェールズ大学ではScott Hawken先生に工作工房をご案内いただきました。シドニー大学同様、数十台の3Dプリンターを始め、レーザーカッター、ロボットアームや、セラミックを出力する3Dプリンターなどの新たなデジタル工作機器の導入も始まっていました。数年前までニューサウスウェルズ大学のデザインはコンセプトデザインの傾向が強く、カタチを作る工房の重要性が低かったそうです。改築に合わせて、工房の整備を行い積極的にものづくりできる環境づくりを進めたところ最終提案品の質の向上はもちろん、コンセプトのリアリティの向上にもつながったそうです。思考だけではなく、手を動かし形を作ることで生まれる相互作用の重要性を感じました。
今回の視察では、ものづくりに対する重要性を再認識できる視察となりました。今後の本研究院でのプロジェクトや、施設整備の取り組みに活かしていきます。今後も引き続き、シドニー大学、ニューサウスウェールズ大学との連携・交流を継続し、共同プロジェクト等の実施に繋げてまいります。
日時
2019年3月24日〜30日
場所
シドニー大学、ニューサウスウェルズ大学
Member
- 藤田 絃生 九州大学大学院芸術工学研究院