学生展示「とるにたらないもの展」

2021年3月18日、九州大学大橋キャンパスに現れた、銀色に輝く大きな人型のオブジェが道行く人々の注目を集めていました。これは「透明人間プロジェクト」という、「とるにたらないもの展」の作品のひとつ。この展示は、九州大学の芸術工学部の工業設計学科、画像設計学科、芸術情報設計学科の4年生が共同で企画・運営した、学生による自主製作展示です。

今回、初開催となったこの展示は、企画・運営代表である寺崎薫さんの個展をしてみたい、という言葉に共感するメンバーが増え、一年かけて構想を練り、今回の実施に至ったようです。学生の今だからこそ作れる作品を、今残したいという想いや、展示会をすることで、学生自身の中で何か変化が起きるのではないかという期待が込められています。本テーマの「とるにたらないもの」とは、何かの役に立ったり、みんなに話すようなことではないけれど、大切にしたい些細なものごと。とるにたらないけれど、愛おしいもののこと。作者によって異なるそれぞれの大切なものを、ひとつひとつ鑑賞するうちに、自分にとっての「とるにたらないもの」とは何か、作品を通じて問いかけられているようです。

来場者からは、作品や言葉に心が動いたという声を頂き、自分のために自由に作った製作が、他者の心を動かすのだということに学生たちも驚きを感じたようでした。

（代表者の寺崎薫さんよりメッセージ）
この展示会を見てくださった方が、「とるにたらないもの」にいつかどこかで目を向けるきっかけになれたらうれしいです。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

［作品一覧］
１トイレの椅子
２ブランコの椅子
３Marumado Book
４水のうつわ
５flower shop
６タイヤドキュメンテーション
７ねむれない夜
８透明人間プロジェクト

［参加者］
寺崎　薫 Kaoru Terazaki（工業設計学科　4年）
平沢　洸 Hikari Hirasawa（工業設計学科　4年）
東海林　慶祐 Keisuke Shoji（工業設計学科　4年）
水田　雅也 Masaya Mizuta（工業設計学科　4年）
勝部　泰成 Taisei Katsube（芸術情報設計学科　4年）
戸嶋　野乃香 Nonoka Kojima（画像設計学科　4年）

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