「デザインと日本/日本デザインの理解」は、建築、音、アート、メディアなど毎回異なる専門分野の教員が、それぞれの切り口で日本のデザインを紹介する九州大学芸術工学部/大学院芸術工学府の科目です。これほど多様な分野からデザインをまとめて学ぶ機会はなかなかありません。
2021年度は、日本、中国、韓国、クウェート、フランスの5つの国および地域から30名(聴講生を含めると米国、ブラジル、台湾を加えた8つの国および地域から42名)の学生が履修しました。学生の53%が海外からの留学生、47%が日本人学生でした。全ての授業は英語で行われ、学生は熱心に英語でグループディスカッションや発表を行いました。
授業の実施にあたっては、今年度も新型コロナウイルスの影響を受けて日本に入国できない留学生は、母国からオンラインで参加しました。この授業はオンラインと対面授業のハイブリッド形式で行われ、音響機器や映像機器を組み合わせてオンライン参加者も対面授業参加者もグループディスカッションや発表ができるよう環境を整えました。
プログラム中には、エクスカーションとして福岡県南部の柳川市を訪れ、伝統的な掘割についてアーバンデザイナーのBarrie Shelton氏によるレクチャー、川下り、伝統工芸のさげもん作り体験や蒲池窯見学などを体験しました。
最終プレゼンテーションでは、大学院生は自分の国や地域固有のデザインについて英語で紹介しました。学部生はもっとも興味のある講義について、気づきとその授業から得られたアイデアを英語で発表しました。授業を終えて、学生は「英語で自分の考えを伝えるのは難しかった」、「日本人でも知らなかった日本のデザインとその背景にある概念や歴史について深く知ることができ大変勉強になった」と振り返りました。
芸術工学研究院では、今後もこうした英語による授業や留学生との交流機会を増やし、国際化を推進します。
エクスカーションでは、柳川市にご協力いただきました。
なお、この授業は「日本を知るためのプログラム」の一環で実施しています。
[プログラム]
第1回 ガイダンス
日時:2021年10月6日(水)
担当教員:下村 萌
第2回 「子ども」はデザインできるか?
日時:2021年10月13日(水)
担当教員:LOH Wei Leong, Leon
第3回 日本の美意識を表現するプロダクトデザイン
日時:2021年10月20日(水)
担当教員:杉本 美貴
第4回 日本の近現代建築
日時:2021年10月27日(水)
担当教員:岩元 真明
第5〜8回 エクスカーション「日本の伝統」
日時:2021年11月3日(水)
担当教員:下村 萌
第9回 日本の音と音楽1
日時:2021年11月10日(水)
担当教員:JAMIESON Daryl
第10回 日本の音と音楽2
日時:2021年11月17日(水)
担当教員:JAMIESON Daryl
ゲスト講師:尺八奏者 長谷川 将山氏
第11回 アートにおける場所と作品の関係
日時:2021年11月24日(水)
担当教員:栗山 斉
第12回 日本の生活・福祉
日時:2021年12月1日(水)
担当教員:LOH Ping Yeap
第13回 日本におけるポスト人間中心デザイン
日時:2021年12月8日(水)
担当教員:稲村 徳州
第14回 プレゼンテーション
日時:2021年12月15日(水)
担当教員:下村 萌
第15回 プレゼンテーション
日時:2021年12月22日(水)
担当教員:下村 萌
[単位数]
2単位
[日時]
2021年10月6日〜12月22日
[対象]
九州大学の学生・留学生(学部・大学院)
日時
2021年10月6日〜12月22日
お問い合わせ
九州大学大学院芸術工学研究院 芸工インターナショナルオフィス
intl-ofc(a)design.kyushu-u.ac.jp