九州大学大学院芸術工学研究院は、デザインの体系化を目的としデザイン学の基礎論に取り組んでいます。この度、バイオ・アーティストのGeorg Tremmel氏をお招きし、第16回デザイン基礎学セミナー『Post-Speculative Biologies』を開催しました。なお、講演は英語で行われますが、質疑応答などの進行は日本語も交えて進めました。
21世紀に入り、バイオテクノロジーは数々の革新を見てきた。iPS細胞、DNAシークエンスの低コスト化、CRISPR、そして分析から合成へと向かう生物学の根本的な移行である。こうした「読みとり専用」から「書き込み可能」への変化は、新しいメディアの出現を示唆してもいる。アーティストとデザイナーの役割と責務とは、文化にとってのワクチンとして機能しうるような望ましい未来とさほど望ましくはない未来を想像し、創り出すことである。Common Flowers三部作やBLP-2000、the Copyrightシリーズ、そして、The Point Mutators – Legally Greenなど、進行中ないしは今後のプロジェクトを紹介しつつ議論してみたい。
[登壇者]
Georg Tremmel
1977年オーストリア生、東京を活動拠点とするアーティスト。ウィーン応用美術大学でメディアアート、RCAでインタラクションデザインの修士号を取得。2005年に福原志保とともにアーティスティック・リサーチ・フレームワーク「BCL」をロンドンで結成。代表作として、Biopresence、the Common Flowers Series、Ghost in the Cellなどを発表。現在、東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターDNA情報解析分野研究員、早稲田大学理工学術院・岩崎秀雄研究室主宰の生命美学プラットフォーム「metaPhorest」客員研究員、また、バイオテクノロジーの可能性について実践・議論するプラットフォーム「BioClub」プログラムディレクターを務める。
[主催]
九州大学大学院芸術工学研究院
[共催]
芸術工学部未来構想デザインコース
日時
2020年11月20日(金)16:30-18:30 開場16:00 開演16:30
場所
オンライン
お問い合わせ
デザイン基礎学セミナー事務局 九州大学大学院芸術工学研究院 古賀徹
designfundamentalseminar@gmail.com
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第16回セミナーチラシ
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